タイ料理ギュッとしタイ|タイ料理

タイ料理,人気動画まとめ

タイ料理, by Wikipedia https://ja.wikipedia.org/wiki?curid=27610 / CC BY SA 3.0

#タイの食文化
#地域別の料理
タイ料理

タイ料理(タイりょうり)( アーハーンタイ)は、東南アジアのタイの料理である。中国やカンボジア、マレーシア、ラオス、ミャンマーなどの周辺諸国の料理の影響を受けており、香辛料、香味野菜やハーブを多用し、辛味、酸味、甘味などを多彩に組み合わせた味付けに特徴がある。

主食は米で、インディカ種の一種であるタイ米が広く食べられている。北部や北東部では、長粒種のもち米も常食される。このため、献立には米に合うおかず(ガップ・カオ()=「米と(食べるもの)」)が複数用意される。中部タイの基本的な食事では、白米にスープ、野菜炒め、肉料理など、数品のおかずが添えられるのが一般的である。これに対し、麺類は軽食という位置づけがなされる。

肉類は豚肉と鶏肉が中心であり、牛肉の消費量は少ない。アヒル肉やスイギュウ肉も食べられる。魚は海岸部以外ではティラピアやナマズ類などの川魚が中心で、主に揚げ物、焼き物、スープに使用される。エビ(川エビ)、カニ、イカ、二枚貝もよく用いられる食材である。

野菜ではナス、ヨウサイ(空心菜)、カボチャ、カイラン、ツルレイシ、キンサイ、オランダガラシ、エシャロットなどが頻繁に使われ、ピーナッツ、カシューナッツもよく添えられる。ネジレフサマメノキの豆()、シカクマメ()、ジュウロクササゲ()も食べられる。

果物の種類は非常に豊富で、スイカ、バナナ、ドリアン、マンゴスチン、ミカン、パイナップル、ランブータン、パパイヤ、ブンタン、リュウガン、マンゴー、レイシ、パラミツ、レンブ、グアバなどさまざまである。これらは生のままで食べるだけでなく、ジュースにして飲むことも多い。また、熟す前の青いパパイヤやパラミツは野菜として扱われ、前者はソムタム、後者はタム・カヌーンというサラダやゲーンの具として利用される。

ベトナム料理やカンボジア料理などと同様に、味付けの基本は魚醤である。タイの魚醤はナンプラー()と呼ばれ、アンチョビなどの魚を塩漬けし、発酵によって魚のタンパク質から生じるアミノ酸を豊富に含む、醤油に似た液状の調味料である。プラーラー()は魚肉の固形分を含む不透明の魚醤で、イーサーンではソムタムの味付けなどに用いられる。ナンプラーほどではないが、カピ()と呼ばれる、インドネシアのトラシに似た固形のシュリンプペースト(蝦醤)も用いられる。また、プリッキーヌー()と呼ばれる小粒の唐辛子が頻繁に使用される。タイ料理に辛い料理が多いのは、このためである。ゲーン(いわゆるタイカレーを含む汁物)にはしばしばココナッツミルクが用いられ、料理にコクをあたえている。パクチーやレモングラス、カミメボウキなどの香草やコブミカンの葉、ニンニク、エシャロット、ウコン()、バンウコン()や()の根茎、コリアンダーの根などをすりつぶしたペースト(クルーン・ゲーン)をゲーンや炒め物の味付けに用いる。炒め物にはライム()が添えられることが多く、各自で搾って好みの酸味をつける。

中華料理の調味料は炒め物や麺料理などに用いられる。醤油は用途によってシーユー・ダム(濃口醤油)とシーユー・カーオ(淡口醤油)を使い分ける。ダイズを発酵させた(草)ですね薄黄色のタオチャオ()やオイスターソース()も用いられる。

タイ料理では、ひとつの料理に辛味、酸味、甘味などが混ざり合い、複雑な味覚を醸し出している状態が美味とされている。このため食堂には砂糖(น้ำตาล ナームターン)、ナンプラー(น้ำปลา)、唐辛子の酢漬け(พริกน้ำส้ม プリッナームソム)、粉唐辛子(พริกป่น プリックポン)を入れた容器のセット(เครื่องปรุง クルアンプルン)が必ず置かれ、各自が供された料理を好みの味付けに整えてから食べるのが普通である。

イーサーンやタイ北部はもともとタイ中部とは異なる文化圏に属するため、もち米を主食としたり、昆虫食の伝統があり、異なる食材を用いるなど、料理にも特色が多く、ラオス料理との共通点が多い。北部では、ビルマ料理の影響も見られる。ココヤシの栽培には適さない気候のため、伝統料理にはココナッツミルクをあまり使用しない。タイ北部やイーサーンで慶事や仏事の際に供される格式の高い料理をカントーク料理という。

古くからアラブ人やペルシア人商人が寄港した南部には、マレー料理および間接的にアラブ料理やペルシア料理の影響を受けたゲーン・マッサマン(ムスリム風カレー)やビリヤニの一種とされるカーオ・モクなど独特の料理がある。最南部に多いムスリムは、他の地域のムスリム同様…